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カナダ生活: Moka (旧MYLO) のすすめ

(情報更新、加筆/修正、体裁修正等を含む)

貯金がなかなかできない!という方に向けて、一つの方法として有効なのが「スペアチェンジ (余分なお釣り) 貯金」というアプローチ。「現金を使って買い物をした時、小銭としてもらったお釣りを、その量に関わらずそのまま貯金箱に貯める」という、ある意味では最も古風かつ単純な方法です。
これを少しアレンジさせたのが、いわゆる「500円玉貯金」的な、特定の硬貨だけを貯める方法。カナダにおいても、「ルーニー ($1硬貨) 貯金」や「トゥーニー ($2硬貨) 貯金」などとして実践することができます。ズッシリと満タンに貯まった缶を満を持して開ける快感。合計額カウントも簡単で、「$100以上も貯まっていた!」なんて事も可能でしょう。
...しかし時代は既にキャッシュレスの世の中。現金で買い物なんてほとんどしない、そもそも現金を持ち歩いてすらいない..ので、そんな方法はもう現実的でない、という方がほとんどなのではないでしょうか。

そんな場合でも、「スペアチェンジ貯金」とほぼ同じコンセプトで行える貯金方法が、ここ数年カナダにおいてもそのアプリ環境等が整い始めてきている「ラウンドアップ (お釣り繰り上げ) 貯金」という方法です。

ラウンドアップ貯金

デビットカードやクレジットカードで買い物をした際に出る $1 以下の端数額に対して、次の $1.00 に達するまでの端数分の金額を自動的に別の場所に移動させて、無意識のうちにコツコツと「いつの間にか貯まっている!」を実践する貯金方法。
例:
  • Tim Horton で $1.59 でコーヒーを買ってデビットカードで支払う
    >> $0.41 を自動的に別の場所に移動させて貯める
  • Canadian Tire で $50.19 でアウトドア用品を買ってクレジットカードで支払う
    >> $0.81 を自動的に別の場所に移動させて貯める
お隣アメリカにおいては、金融機関が提供するサービスとして、またはもっとお手軽なモバイルアプリ (AcornsDigit 等) などを通して、この貯金方法を実践できる環境の普及がすでに進んでいます。

そして、カナダにおいてその先駆けとなっているのが、2017年よりサービスを開始しているアプリの「Moka (モカ)」です。管理人自身も既に2019年前半から利用していて、大いに活用し、安心してお薦めできるアプリです。
(2020年7月より、旧社名/サービス名の「MYLO」から、「Moka」へとリニューアルされました)


Moka は iOS 及び Android 環境で動作するアプリとして提供されています (アプリ自体は無料)。そのインターフェイス等は今後変更/更新されることも十分に考えられるため、本項ではいわゆるチュートリアル的にその登録方法や動作方法などを解説するというアプローチではなく、Moka 上でのラウンドアップ貯金の実践の基礎的なコンセプトを紹介するというアプローチをとっていきたいと思います。
利用/アカウント設定方法
  1. 公式サイト よりアプリをダウンロードし、アカウントを作成、ログインする。
    • 上記リンクからのアクセスで、$5 の紹介ボーナスあり
  2. 連携させる (ラウンドアップ貯金額の移動元となる) 銀行口座/デビットカード/クレジットカードを設定する。
  3. インベスター (投資) プロファイルを設定。
    • (ラウンドアップ貯金額の移動先となる) Moka 上のいわゆる貯金箱は、実は自動的に「投資アカウント」となります。
      >> ここがある意味 Moka のキモのサービスとなります (後述)。
    • ここでは、 Moka 側がその投資先を自動的に選ぶための参考として、自身の投資に関する知識や収入等に関する情報を提供します。
  4. ゴールを設定する (複数可) 。
    1. ゴール金額を設定
    2. ラウンドアップのルールを設定
      • 最も単純なラウンドアップ (次の $1.00 に達するまでの端数分の金額を移動させる) の他にも、「その端数の〇倍の額を移動させる」や、単純に「週に$〇の固定額を移動させる」等に設定することができます。
    3. ゴール達成時期を設定
    4. 投資先の種類を設定
      • TFSA や RRSP を利用することも可能です。
  5. 日々の買い物で貯金を開始!
    • 実際の金銭の移動は週に一回。端数額一週間分の合計額が一度にまとめられて移動します。
基本的にはこれだけの設定で、「ラウンドアップ貯金」の実践をすぐにでも始めることができます。
そして一番大事な利用料金:
  • 月額 $3 (指定した口座またはカードから自動引落とし) -- 2021年11月21日より$3.99
サービス開始当初から数年間は、月額 $1 の「MYLO Basic」と、月額 $3 の「MYLO Advantage」という2種類のサービス分けがあり、TFSA/RRSPの利用制限や引出しにかかる日数などで差をつけていましたが、現在は月額 $3 (2021年11月21日より$3.99) のサービスのみとして一本化されています。
大きな額でゴールを設定して、長期に渡る貯金を目指すもよし。数か月のスパンで数百ドルでゴールを設定して、ちょっとした買い物のための資金作りに利用するもよし。使い方は自由、コンセプトはあくまで「いつの間にか貯まっている!」の実践です。

ここまでの情報を参考に、さっそく Moka を利用してみよう! と思い立った方がいましたら、$5ボーナスがもらえるこの 紹介リンク から、是非ともどうぞ。

Moka の本質

ここより先では、Moka のビジネスケースにもう一歩踏み込んで、このサービスの本質により迫ってみましょう。
とは言いつつ...、それを最も端的に説明できるのが以下のビデオ。2018年、CEO自らがCBCの人気番組「Dragons' Den」(「¥マネーの虎」) に出演し、ドラゴン達からの追加出資を募った際のビデオです。

(※残念ながらCBCオフィシャルサイト上での当該ビデオへのリンクはすでに無効となっている模様)

Dragons' Den: Season 12 Episode 19
[https://www.cbc.ca/dragonsden/m_pitches/mylo]

ビデオ内の説明でも触れている通り、Moka (旧MYLO) のビジネスのキモは、まず第一に顧客に対して投資への資金投入を促すこと。第二に顧客の日々の消費行動のデータを集めること。そして第三に、それらのデータをもとに、提携する各種金融サービス利用へと誘導をすること。$3の Moka のサービスの利用料そのものでなく、第三の点である提携する各種金融サービス利用からのマージンに主眼を置いていることがわかります。

ここまで大っぴらにしてくれていれば、利用する方としては随分と安心できます。もちろん長期的な意味で、ビジネスモデルの思惑通りに、将来において保険やモーゲージ等の提携する各種金融サービスを利用する機会があってもよいでしょう。あるいはあくまで「ラウンドアップ貯金」を実現するだけのツールだと割り切って利用するのもよいでしょう。(管理人としては、少なくとも現時点では、完全に後者のみの利用と割り切って使用していますが 笑)

改めて、これらの情報を参考に、利用してみよう! と思い立った方がいましたら、$5ボーナスがもらえるこの 紹介リンク から、是非ともどうぞ。