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カナダでのクレジット: クレジットレポート/クレジットスコア

(情報更新、加筆/修正、体裁修正等を含む)

クレジットレポート/クレジットスコアとは

健全なクレジットヒストリーを構築することを意識しながら、クレジットカードをはじめとする各種支払いを確実に遂行する。それもこれも、最終的にはその情報を回覧される機会に備えて、良い状態を保ち続けることが目的です。そして、その回覧される機会において作成され、あなたの信用度の指標となるのが、「クレジットレポート」または「クレジットスコア」となるわけです。
まずは、クレジットレポートとクレジットスコアに関する基礎をまとめみましょう。

クレジットレポートとは、あなたのクレジットヒストリーがまとめらたレポートで、ローンを組む際 (借金を申し込む際)、賃貸契約を結ぼうとする際、または携帯電話契約を結ぼうとする際など、数々の機会において貸し手側の求めに応じて作成され、回覧されます。
クレジットスコアとは、クレジットレポートの情報を元に、任意の時点でのあなたの「信用度」を3桁の数値で表したもので、300から900の間で推移し、高ければ高いほど良いとされます。つまり貸し手側にとっては、数値が高ければ高いほど「借金返済能力がより高い借り手 = 返済が滞るリスクがより低い借り手 = 信用度がより高い借り手」となるわけです。

クレジット管理機関 (Credit Bureau)

クレジットレポートの作成とクレジットスコアの計算は、クレジットビューロー (Credit Bureau) と呼ばれる民間の機関で行われ、カナダにおいては、
  • Equifax
  • TransUnion
という二つの機関が管理を行っています。
クレジットに関するあなたの行動は、銀行をはじめとするいわゆる貸し主 (Creditor) 側にすべて記録されています。クレジットビューローはそれらの情報を集計/評価することで、その時点でのあなたのクレジットレポートとクレジットスコアの作成を行う、という仕組みとなるわけです。

クレジットレポートに含まれる情報

クレジットレポートには、以下に示すような情報が含まれます。つまり実質的には、クレジット管理機関は、あなたの信用状態を表す要素として、以下に示すような情報を「収集し、回覧要求者に対して開示する権利を持っている」と言えるわけです。

個人を特定する情報として:
  • あなたの氏名と生年月日
  • 現住所と過去の住所
  • 現電話番号と過去の電話番号
  • SIN番号 (Social Insurance Number)
  • 免許書番号
  • パスポート番号
  • 現在と過去の就業先/雇用先の情報
信用評価に関わる情報として:
  • 各種口座開設の履歴
  • 残高不足や不正などの理由による各種口座閉鎖の履歴の有無
  • 各種口座のにおける残高不足の履歴
  • 所持するクレジットの有無と種類 (クレジットカード、ローン等々)
  • 期日内支払いの履歴
  • クレジット限度額超過の履歴
  • 過去3年における、クレジットレポート回覧要求の履歴
  • 破産履歴の有無

クレジットスコアの計算

両クレジットビューローにおいても、クレジットスコアの細かな計算の方法など公開されていません。ただし、以下のような項目が確実に計算式のファクターとなっていることは知られています。
  • 借金の金額
  • 借金の種類
  • 借金をしている期間の長さ
  • 借金を申し込んだ回数と頻度
  • 借金の支払いが滞ったことがあるか、またはその頻度
  • クレジットカードにおいて、持ち越し額があるか否か
  • クレジット利用限度額にどれだけ近い額まで借金をしているか
  • 破産履歴の有無



簡単に言ってしまえば、クレジットカードに関する行動に限らず、銀行及びその他の金融機関、または携帯電話会社などを含めたリース業など、それらとの間で行われたトランザクション (取り引き、事務処理、財務処理) は、そのすべてがあなたの信用を評価する要素として記録されている、と理解する必要があります。

次項では、自身のクレジットレポート及びクレジットスコアの回覧方法と、高いクレジットスコアを保つための方法などをまとめてみましょう。