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カナダの税金: タックス計算の基礎 5

(情報更新、加筆/修正、体裁修正等を含む)

タックス計算の概要 - 続き

総所得額 - ②控除額 = ③課税対象所得額

③課税対象所得額 x ④所得税率 = ⑤税額

⑤税額 - ⑥Taxクレジット = ⑦確定税額

⑦確定税額 - ⑧支払い済み税額 = ⑨タックスリファンド or 追加徴収


⑧支払い済み税額 (Income Tax Deducted)

  • 通常の雇用形態であれば、給与の支給の度に自動的に連邦税や保険料などが天引きされています。この天引きによって積もる支払い済み所得税額の年間合計が、確定税額よりも多くなるため、大抵の場合タックス「リファンド」となるわけです。
    ではこの給与からの天引き額というのが、どのように設定されているのかという点をまとめてみましょう。

    TD1フォーム
    雇用契約の際、雇用主は雇用者に対し「TD1フォーム」 (連邦と州の分各1部) の提出を求めます (アメリカでの「W-4フォーム」に相当するもの)。これは、家族構成等の情報をもとに、各種Taxクレジットの申告金額を事前に設定するもので、この情報を元にして毎給与からの各種天引き項目の額が決まります。通常はフォームのガイドに沿って決まった額を書き込むだけですが、自身で100%天引き額をコントロールしたい場合などは、独自に自分で計算をしてガイドに沿わない額を指定することもできます (が、よほど特別な理由がない限り、そのようなことを行う必要はありません)。

    通常このフォームは雇用契約時に一度提出するだけですが、例えば家族構成に変化があった場合、あるいは自分で設定した額を変更したい場合など、再度提出が必要です。情報の更新を怠ると、タックスファイリング時に想定外のTaxクレジット額が出てくる場合などもありますので、常に情報を正しく更新するようにしましょう。

    よほど杜撰な雇用主でもない限り、この手続きは適切に行われるはずですが、ワーキングホリデーでのアルバイト環境など、雇用形態が曖昧になりがちな環境では、特に気をつける必要があります。万が一給与から一切税金が引かれてないといった環境を長期間見過ごしていたりしたならば、タックスファイリング時に多額の追加徴収となることは明白です。しっかりと確認するよう心がけましょう。

⑨タックスリファンド or 追加徴収

  • 確定税額から既に支払い済みの税額分を引き、マイナスとなれば、それは確定税額より多くの税額を既に払っていることを意味し、その差分がタックスリファンドとなります。逆にプラスの額となれば、それは支払済み額が足りていないことを意味し、その差分が追加徴収となります。
    ⑦確定税額 - ⑧支払い済み税額 = ⑨タックスリファンド or 追加徴収