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カナダの税金: タックス計算の基礎 4

(情報更新、加筆/修正、体裁修正等を含む)

タックス計算の概要 - 続き

総所得額 - ②控除額 = ③課税対象所得額

③課税対象所得額 x ④所得税率 = ⑤税額

⑤税額 - ⑥Taxクレジット = ⑦確定税額

⑦確定税額 - ⑧支払い済み税額 = ⑨タックスリファンド or 追加徴収


⑥Taxクレジット (Tax Credit)

  • 「Taxクレジット」とは、前述の通り、所得税率で掛け算をした後に割り出された税額に対し、そこからさらに税額を減らすために引き算することのできる項目の事を指します。Taxクレジットの種類やその数は多岐にわたります。自分の環境に照らし合わせ、いかに多くのTaxクレジットを適用できるかによって、最終的な確定税額、ひいてはタックスリファンド/支払い額に、大きな影響を与えます。
    代表的/一般的なTaxクレジット例を以下に示します。

    Basic personal amount
    これはすべての人に標準で適用されるクレジットで、2023年は$15,000。年毎に額は調整されます。

    Spouse or common-law partner amount
    収入のない配偶者がいる場合は、このクレジットを適用することができます。

    Amount for an eligible dependant
    子供を持つ場合は、このクレジットを適用することができます。

    CPP or QPP contributions / Employment insurance premiums
    通常給与から天引きされているCPPやEIへの支払いは、ここでクレジットとして適用することができます。

    Canada employment amount
    給与所得がある場合は、このクレジットを適用することができます。

    Medical expenses
    (本人のみでなく家族も含め) 医療関連に費やされた費用が、課税対象所得額の3%、もしくはCRAが年毎に定める下限額 (2023年なら$2,635) を超える場合、その額をクレジットとして申告することができます。歯科医等も含む医療サービスへの支払い、医師から処方された医薬品の購入費用等も、ここに含めることができます。

    注意: ただし、医療保険等ですでにカバーされている分は当然申告の対象にはなりません。あくまで医療保険がカバーせずに自身が支払った分の費用のみを、申告することとなります。

    これらすべてのクレジットを合計し、そこにFederal non-refundable tax credit rateとして設定されている15%を掛けた額が、合計「Taxクレジット」となり、その額をここまでの税額から引くことができます。

⑦確定税額 (Total Payable)

  • (確定前) 税額から、Taxクレジットの合計を引いた額が、確定税額となります。
    ⑤税額 - ⑥Taxクレジット = ⑦確定税額