BAR


カナダのクレジットカード: カードの選び方 2

(情報更新、加筆/修正、体裁修正等を含む)

複数のクレジットカードを所持する

カード審査をパスするに十分なクレジットヒストリーも維持できていて、カードを選ぶ基準も理解できている。では基準に合うものであれば、何枚でもカードを作ってもよいものなのでしょうか。
ここでは、複数のクレジットカードを持つ際の注意点などをまとめてみましょう。

そもそも複数のクレジットカードを持つべきか

すでに繰り返しているように、クレジットカードとは、良いクレジットヒストリーを構築するためのツールです。「『適度に』借金をしてしっかりと返す」という行為を、複数のカードにおいてもしっかりと管理し実行できるのであれば、複数のカードを所持するメリットはあります。後述するクレジットスコアの査定においては、ひとつよりも複数の別の借金をしている方が、スコアは良くなります。

では、全く利用をしない、つまり借金もせず返済もしないカードを所持することに意味はあるのでしょうか。これは、クレジットスコアの査定方法により一概には言えない場合がありますが、一般的に、全く利用をしないカードを所持していることそのものの事実によって、クレジットスコアに直接悪い影響を与えることはありません。ただし、カード会社のポリシーによって、例えばある一定期間利用がないと自動的にカードがキャンセルさせられてしまうこともあります。その場合、「カードのキャンセル」という出来事は、クレジットスコアに悪い影響を与えます。年会費が無料であるならまだしも、年会費を払っていながらも全く利用をしないカードを持つメリットはほとんどありません。

つまり、複数のカードにおいて「『適度に』借金をしてしっかりと返す」という行為を管理し実行するということは
  • まず複数のカードを所持し、
  • それらすべてのカードにおいてしっかりと日々の買い物に利用し、
  • そしてすべてのカードにおいてしっかりと返済締め切り日までに請求額全額を支払う
という行為を継続して実行し続ける、ということを意味します。それらをしっかりと実行できるのであれば、複数のクレジットカードを所持する意味も、そしてメリットもあります。
たとえば買い物の種類によってカードを使い分けるなど、上手なやりくりをしつつ複数のカードを使い続け (支払い続け) ることを心がけましょう。

では何枚持つのが正解か

こればっかりは、個々の家計や消費行動によって違うとしか言いようがないので、確固とした正解の数というものはありません。ただ、4~5枚以上ぐらいになってくると、そもそも支払いスケジュールの管理だけでも大変になるばかりではなく、それらすべてを日々の買い物に「うまく」利用するというのも、あまり現実的ではなくなってくるのではないでしょうか。
あえて推奨するならば、最低で1枚、推奨2枚、最高でも3枚まで前項のカード選びのファクターを参考に、自分にあったカードを、例えば、Visaで1枚、Mastercardで1枚、必要であればAmerican Expressで1枚取得するなどというのもよい選択ではないでしょうか。それらをしっかりやりくりできていれば、健全なクレジットヒストリーはしっかりと構築されていきます。